こんにちは。大阪府池田市/阪急宝塚線池田駅の自然療法整体院【関西カイロプラクティック】院長の鹿島 佑介です。
本日は精神科の薬の作用と副作用(離脱症状)について書かれた本をご紹介します。
精神科の薬の作用と副作用(離脱症状)
『精神科の薬について知っておいてほしいこと 作用の仕方と離脱症状』
著者 : J.モンクリフ
訳者 : 高木 俊介 , 石原 孝二 , 松本 葉子
出版社: 日本評論社
価格 : 2420円 (税込)
精神科の薬について知っておいてほしいこと 作用の仕方と離脱症状 [ 高木 俊介 ]
ちょっと難しい本ではあります。
私自身、精神科の薬の離脱症状問題が非常に多いこと、そして治していくことが非常に大変である、ということを痛感しております。
離脱症状の問題の前に根本的な問題があります。
精神科の薬はどのように作用するのか
そもそも薬がどのように作用するのか、についてはまだ正確にはわかっていないというのが現実なんです。
基本的には、精神科の薬は脳内神経のシナプス間の情報伝達物質である、ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニン、アセチルコリン、エンドルフィン、ヒスタミンなどに作用します。
薬は、神経伝達物質の受容体にさようして神経伝達を遮断するものや刺激するもの、神経伝達物質の再吸収を阻害するものや促進するもの、などがあります。
しかし脳内の神経伝達物質は血液成分に反映されないため、脳脊髄液内の代謝物質などを測定し効果を推定しているだけで、薬がどのように効果をしますのかを調べるのはとても難しいのです。
そして当然のことながら、精神症状でお悩みの方の脳の状態を化学的に調べることは困難で、脳脊髄液を摂取することはリスクがあるので通常は行いません。
化学的に調べられないのに薬を処方すること自体問題があります。
それに問題があるのは一部分だったとすると脳全体に作用しますので、必ず副作用があるということでもあるのです。
精神科の薬の離脱症状の代表ベンゾジアゼピン系
薬の中でもベンゾジアゼピン系の薬の副作用は非常に大きいのでその部分について書かれたところを引用します。
『ベンゾジアゼピン系の薬は神経を抑制する薬であるため、それをやめると神経系の活動が増進します。』
離脱症状としては、
- 不安や焦燥感
- 不眠
- 気分の落ち込み
- うずきやしびれ
- 痛み
- 頭の中をショックされるような感覚(「ブレイン・ザップ」)
- 耳鳴り(耳の中でキーンという音やブーンという音が鳴る)
- 離人感
- 現実感消失
- 光や音や触覚の過敏
- 筋肉のこわばり
- 痙攣
- チック
- インフルエンザのような症状(発汗や震え)
- 食欲不振
- 抑うつ
- 目のかすみ
- 心拍数や血圧上昇
などが起こります。
そう考えると、ここに書かれたような症状を治すのにベンゾジアゼピン系が使われるのですか、その薬が症状をひどくする、ということですよね。