こんにちは。大阪府池田市/阪急宝塚線池田駅の自然療法整体院【関西カイロプラクティック】院長の鹿島 佑介です。
ダイエットに関する本のご紹介です。
ダイエットできないのはインスリン抵抗性やレプチン抵抗性かも
果糖中毒 19億人が太り過ぎの世界はどのように生まれたのか? [ ロバート・H・ラスティグ ]
ダイエットとインスリンに関するの問題が書かれています。
インスリンと言えば、不足すると血糖値が上がる糖尿病のイメージですよね。
ここで書かれているのは、インスリンの過剰とインスリン抵抗性の話しです。
インスリンの役割
『インスリンの本来の役割は、エネルギー貯蔵ホルモンとして働くことにある。』
『インスリンが多ければ多いほど、脂肪も増える。』
当院でも、糖尿病の人を調べるとインスリン不足の人は少なく、インスリン過剰な人が多いです。
糖尿病でインスリンが過剰ということは、インスリンが効かなくなっているということ。
この状態をインスリン抵抗性と言います。
レプチン抵抗性
『インスリンの作用がレプチンシグナルを遮断することが判明している』
レプチンは脂肪細胞が生成するタンパク質で、血流にのって視床下部にいって、「脂肪内に十分なエネルギーが貯蔵されている」ことを伝える役割があります。
肥満の人の多くがレプチンが過剰にあることが分かってきています。
なのに、レプチンが作用しないことをレプチン抵抗性といいます。
そのレプチン抵抗性に、インスリンが関与しているということです。
『インスリンは、体の中でエネルギーを脂肪細胞に貯めさせ、レプチン抵抗性と「脳の飢餓」を引き起こす。』
インスリン抵抗性が大きな問題になることが見えてきましたね。
ストレスホルモン「コルチゾール」
『インスリンはあなたに体重を増やさせ、コルチゾールはどこにそれを貯蔵するかを体に指示するのだ。』
コルチゾールは、エネルギー取り込みホルモンです。
コルチゾールは、ストレスに対応するためのホルモンでもあります。
過剰なストレスによりコルチゾールが出続けると、必要もないのにエネルギーを貯めこんで戦おうとするのです。
インスリンが増えている理由
『今日の子どもたちが分泌しているインスリンの量は、1975年当時の同年代の子どもたちに比べると、なんと2倍だ。』
『世界の人口は2倍しか増えていないのに、砂糖の消費量は過去50年で3倍になった…』
なぜインスリンが増えているのかの一番の要因は、砂糖や果糖ブドウ糖などの添加物が増えているからですよね。
ちなみに、砂糖は果糖とブドウ糖が合わさったものです。
果糖というのは果物ではなく、砂糖や果糖ブドウ糖という添加物のことです(本書には、果物のジュースも食物繊維が入っていないのでダメと書かれています)。
『インスリン分泌を減らす最良の方法は、インスリンの分泌を高める物質、つまりブドウ糖(グルコース)を膵臓になるべく触れさせないようにすることだ。そのためには、精白した炭水化物を減らせばいい』
炭水化物ダイエットではなく、精製された炭水化物ダイエットというのがポイントですね。
内臓脂肪などの脂質について
『脂肪が少ない人は寿命が短い』
『全体重のたった4~6%を占めるだけの内臓脂肪が問題だ。』
その内臓脂肪の代表が脂肪肝です。
一度ついた内臓脂肪を無くすのは、そう簡単ではありません。
『ミトコンドリアの処理能力を超えてエネルギーが押し寄せると、結果的に肝臓に活性酸素の蓄積と脂肪沈着が起こり、慢性的な代謝疾患が引き起こされる。』
『肝臓のクエン酸回路の速度を上げる要因は4つ判明している。すなわち、寒さ、標高、甲状腺ホルモン、それと運動だ。』
クエン酸回路とは、ミトコンドリア内でおこなわれる代謝反応のことです。
ミトコンドリアは栄養素をエネルギーに変える場所です。
余った栄養素は脂肪として蓄えられます。
蓄えられている脂肪のほとんどは余った脂肪ではなく、あまった糖質です。
『LDLの80%を占める大型低密度LDLの影響は中立的で、それ自身に心臓病を引き起こすリスクはほとんどない。反対に、残りの20%を占める小型高密度LDLは、食事性炭水化物によって増える。心臓病の原因となるのは小型高密度LDLだ。』
LDLとは肝臓からコレステロールを全身に運ぶリポ蛋白のことで、LDLが多いと悪玉コレステロールが多い、という表現をされます。
インスリン抵抗性
『あなたがすべきなのは、インスリンの感度を上げることだ。そして、運動はまさにそれを可能にしてくれるものにほかならない。』
やはり運動ですよね~(笑)
これが私にとって一番難しいです。
正しいダイエット法
『あらゆる成功しているダイエット法には、3つの共通項がある。低糖、高食物繊維、そして脂肪と炭水化物を、それらの相殺できる量の食物繊維と一緒にたべることだ。』
食物繊維は腸の善玉菌のエサにもなります。
人間には消化できないものですが、消化できないからこその意味もあります。
『あなたの買い物がカゴの中身を、高果糖・高トランス脂肪酸・低食物繊維食品(つまり加工食品)から、低果糖・低トランス脂肪酸・高食物繊維食品(つまり天然の食品)に変えることだ。』
過去に何度も言ってますが、すべての人に役立つ健康法やダイエット法はありませんが、この方法ほとんどの人がやるとプラスになると思います。
避けるのは糖質ではなく精製された糖ですのでお間違いなく!!
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