こんにちは。大阪府池田市/阪急宝塚線池田駅のホリスティック療法治療院【関西カイロプラクティック】 IBA認定ボディートーク施術士(CBP)の鹿島 佑介です。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)のような問題に苦しんでいる方はたくさんおられます。
本日はPTSDとトラウマについてのおすすめ本をご紹介しながら、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に対して当院でできることについてお話しします。
これだけは知っておきたいPTSDとトラウマの基礎知識 [ バベット・ロスチャイルド ]
PTSDとは?
PTSDとは外傷後ストレス障害のことです。
トラウマに最も特有な2つの精神疾患として、外傷後ストレス障害(PTSD)と急性ストレス障害(ASD)があります。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)の定義
診断基準によれば、PTSD(心的外傷後ストレス障害)とは、実際にまたは危うく死ぬまたは重症を負うような出来事を、1度または数度、あるいは自分または他人の身体の保全に迫る危機を、その人が体験し、目撃し、または直面したことが必要になります。
大人は「強い恐怖、無力感または戦慄に関する」反応をしなければなりません。
PTSDとトラウマへの正常な反応との違いは、出来事が終了した後も長期にわたって続く症状の一群です。
少なくとも3か月以上続く場合、PTSDとみなされます。3か月以内のものを急性ストレス障害(ASD)と呼びます。
トラウマに対する反応
トラウマに対する正常な反応には3種類あります。
- 「逃走」 走り去る、逃げ込む
- 「闘争」 闘ったり防御したりする
- 「凍りつき」 麻痺や気を失ったりする
逃走、闘争が不可能であったり、身体的に対応できない場合、大脳辺縁系はまるで「凍りつき」状態になって動かないように、直接的に身体に命じるのです。
「凍り付き」の問題はトラウマにつながることもあります。
大脳辺縁系がこれらの防衛反応を起こすことにより、私たちを生存の危機から守ってくれるのです。
危険な情報なのか判断し対処したらトラウマ対処は終了です
大脳辺縁系にある扁桃体は、感覚情報(五感)を判断し、危険とつながるものなのかどうかを、過去の記憶(海馬)から評価します。
危険と判断すると、逃走、闘争、凍りつきなどの反応するように命令します。
同じく大脳辺縁系である海馬は、出来事がいつから始まり、どのくらい続き、そして終了したのかを記憶し、大脳皮質に知らせます。
大脳皮質は扁桃体にトラウマが終わったことを知らせます。これがトラウマ処理の健全な流れです。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)のメカニズム
結論から言うと、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の原因は海馬がトラウマが終わったことを記すことができなかったことにあります。
そのような海馬の機能不全がPTSDの最大の原因なのです。
PTSD療法の結論は、トラウマを抱えたクライアントが自分のトラウマはすでに終了しているということを、心身ともに理解する手助けをするということです。
海馬はトラウマ性ストレスに伴うアドレナリンやコルチゾールなどのストレスホルモンの影響を受けます。ストレスホルモンは海馬の機能を停止させます。
アドレナリンやコルチゾールなどのストレスホルモンにより海馬が機能停止するのは正常な機能です。しかし何らかの原因により海馬がトラウマが終わったことを記せないときにPTSDが発症することになります。
ストレスについて
ストレスとは、1950年代にハンス・セリエによってはじめて記述された、精神生物学的な状態として知られているものです。
ストレスは、身体がどのような要求に遭遇しても対応できるように、神経系における活動を起動させます。
PTSDの人たちの場合、脳はアドレナリンが過剰状態になり、明晰に考えることができなくなり、トラウマの脅威への対応として、逃げたり、闘ったり、凍りついたりしたのです。
ストレス処理の情報プロセス
ストレスの処理には速い経路と遅い経路があります。
- 速い経路(扁桃体による反応(大脳皮質を迂回))
扁桃体は感覚情報を取り入れ、身体が何をすべきかどのように反応すべきかを伝えます。 - 遅い経路
海馬が、出来事・時間・空間の状況を大脳皮質(前頭皮質)に送ります。
これらの二つのシステムが適切に働いていることが、PTSDやトラウマにならないためにも重要なポイントなのです。
PTSDによる記憶の歪み
ストレスホルモンが常に過剰な状態だと海馬が働かないため、トラウマの処理ができなくなり、海馬への記憶が正確に記録されなくなります。
時系列で記憶されないため、過去のトラウマが今起こっているように扁桃体が反応します。
過去の記憶がまるで今起こっているかのように感じる状態になるのです。自分たちが耐えた出来事を過去のものにできないでいるのです。
記憶が歪んだり、トラウマ性の出来事が、不完全だったり断片的だったり、完全に忘れられてしまうこともあります。
出来事ははっきり覚えていないのに感情だけが記憶されてしまうこともあります。
記憶の仕組み
- 潜在記憶
無意識的な記憶で、手続き記憶とも呼ばれます。自転車の乗り方など。身体記憶と感情を記録し、トリガー(誘発因子)があると再想起させます。感覚が不快であったり、恐怖であったりすると、トラウマが誘発されることになります。固有受容感覚がトリガーになることもあります。 - 顕在記憶
顕在記憶は海馬が関係します。海馬は3歳までは完全に機能しません。
海馬が出来事・時間・空間の状況を大脳皮質に伝えます。海馬のおかげで記憶が時系列で保存されるのです。 - トラウマ記憶
海馬がストレスホルモンの影響を受けると、海馬機能が制限されて顕在記録システムが利用できなくなります。ストレスホルモンとしてノルアドレナリン、コルチゾール、アドレナリンなどが関与します。扁桃体はストレスホルモンの影響を受けないので、ストレスホルモンの影響を受けると海馬の機能だけが制限され、顕在的な事実や出来事の進行は正確に記録されず、感覚と感情などの潜在記憶だけが記憶として残るのです
そうなると結果的に感情や身体の反応は起こるのに、そのきっかけとなった出来事は思い出せないという状態になります。
PTSDと関連付けられたリ、PTSDと同時に現れる多くの心理的問題
- 不安障害
- 解離性障害
- 境界性パーソナリティ障害
- 愛着障害
- 物質乱用
- 外傷性脳損傷
PTSDやトラウマからの回復
- 海馬機能を復活させる
- コルチゾールの問題を解決する(副腎疲労)
トラウマ状況が収束し、逃げるか闘うかで生き抜いたとき、扁桃体は副腎に命令し、トラウマ反応を鈍化させるためにコルチゾールを分泌させます。
PTSDの人たちはコルチゾールが通常よりも低下しているため、トラウマ反応が続いてしまうのです。
PTSDやトラウマ治療において重要なポイント
- トラウマの病歴をとる
- リソース(資源)
リソースとは、人が苦難に対処していくのを助けるいくつかの要素のことです。実用的なこと、自身の身体的な資質、守ってくれそうな人や動物・ペットなど(過去、実在しなくてもいい)、スピリチュアルな信仰、文化、など。リソースの量が多いほどPTSDの発症を防ぐことができます。 - 生後から子供時代の母親との関係性
- 恥と罪悪感はトラウマに苦しむ人によく見られるものです
- 虚偽記憶について
- 虚偽記憶が形成されないように注意を払う必要があります。
- 進行中のトラウマについては取り組んではならない
PTSDやトラウマの治療法セラピー
- 認知療法
- ソマティック心理療法(ソマティックエクスペリエンス、ソマティックトラウマ療法)
- NLP(神経言語プログラミング)
- EMDR
- TFT療法(思考場療法)、EFT療法(感情開放テクニック)
- TIR(外傷的出来事軽減法)
- 精神分析法(交流分析(TA)など)
- 催眠療法(ヒプノセラピー)
- マインドフルネス、瞑想
- ソマティック療法(補助として、ヨーガ・フェルデンクライス、ピラティス、アレクサンダーテクニック、クラニオセイクラル、ロルフィング、など)
当院でPTSD(心的外傷後ストレス障害)に対してできること
当院でPTSD(心的外傷後ストレス障害)に対してできる施術はフィシオエナジェティックとボディートーク療法です。
当院のフィシオエナジェティックでは、クライアント様、お一人お一人の身体の声を聴き、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の根本原因を探ります。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)の根本原因はさまざまです。
- 構造的問題(骨格の歪み、筋肉、筋膜、靭帯、関節、椎間板など)
- 化学的問題(栄養の問題、感染症、毒素、アレルギーなど)
- 精神心理的問題(ストレス、感情、トラウマなど)
- 情報伝達の問題(経絡の流れ、電磁波、土地のストレス、瘢痕組織など)
- オーラ、チャクラなどエネルギー的問題
これらの問題を取り除くオーダーメイド治療をしています。
フィシオエナジェティックコースでは、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に対してできる治療法や心理療法を探り、日頃工夫していただく必要なハーブや栄養素をどのくらいの期間どのくらいの量摂取するといいのかを調べアドバイスをおこないます。
⇒ フィシオエナジェティック式心理療法について詳しくはこちら
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探求と回収プラグイン
ボディートーク療法では探求と回収プラグインというテクニックを使用し対処します。
⇒ ボディートーク療法について詳しくはこちら
PTSDやトラウマに対して、扁桃体による闘争/逃走反応を抑え、さらにもう反応する必要がないことを海馬に記憶させます。
ボディートークではこのようなテクニックを使いPTSDやトラウマに対処します。
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