こんにちは。阪急宝塚線池田駅/大阪府池田市の自然療法整体院【関西カイロプラクティック】院長の鹿島 佑介です。
フィシオエナジェティック検査で腰痛の原因を調べると、腎経の流れの問題であるケースがあります。
腎経とは、東洋医学の概念で腎臓を通る経絡エネルギーの流れのことです。
本日は、腎経そして腎臓の役割について説明します。
腎臓の役割
腎臓というと皆様どのようなイメージをお持ちでしょうか?
尿を作るところ?「むくみ」と関係がある?
腎臓は常に水をコントロールしているところです。
もちろん正解ですが、実はそれ以外にも、さまざまな機能があるのです。簡単にまとめてみます。
- 尿素などの老廃物を排出する。
- 尿をつくり、体液の量をコントロールする。
- 体液の恒常性(常に一定の状態に保つ機能)を維持する。
- ホルモンを作り、血圧をコントロールしている。
- ホルモンをつくり、カルシウムをコントロールしている。
腎臓は、尿をつくり全身をクリーニングしているだけではなく、身体の水分量をコントロールしたり、血圧をコントロールしたり、カルシウム量をコントロールしたりしているのです。
つまり、「むくみ」だけではなく、高血圧や骨粗しょう症も腎臓の機能低下が影響しているかもしれないのです。
また間接的ではありますが、脳脊髄液という脳や脊髄の神経に栄養を運んだり老廃物を運んだりするリンパ液にも影響します。
ですので、自律神経にも深い関わりがあります。脳脊髄液は耳にも関係しますので「めまい」や「耳鳴り」の原因にもなります。もちろん、脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)とも関係があります。
椎間板の水分不足にもつながるので、椎間板ヘルニアや腰痛・肩こりにもつながります。
腎の主な働きは、生命を維持するエネルギー源「精」(成長・生殖機能)を蓄え、体内の水分をコントロール(排尿機能)すること。
その他、酸素を体内に深く吸い込む納気機能、骨や歯、脳、髪などの生育、耳や尿道、肛門の機能維持、といった働きもあります。
腎経の流れの影響
腎経は足の親指をの母指球から上がって脚の内側を通り、腹部胸部を通り、鎖骨内側のはし(胸骨との関節付近)に至ります。
腎経の関連筋
- 大腰筋
- 腸骨筋
- 僧帽筋上部
アプライドキネシオロジーの創始者であるグッドハート博士は腰を支えている重要な筋肉である腸腰筋(大腰筋や腸骨筋)や、肩こりの原因にもなる上部僧帽筋と腎経が関係することを発見しました。
腎経は、小腸と大腸の間にある回盲弁にも関係するため、腰痛などさまざまな不定愁訴につながります。
腎経の心理・感情
- 恐れ
- 恐怖
- 精力(精神的強さ)
腎経は、恐れや恐怖の感情とも関係するため、感情的な問題により腎経の流れが悪くなってしまうこともあります。
東洋医学では「肝腎要(かんじんかなめ)」といって、肝臓と腎臓を特に重要視しています。腎臓は「精力」をあらわすといわれています。
ところが、腎臓はもの言わぬ臓器で、そんなに簡単に健康診断ではひっかかりません。
健康診断でひっかからなければ大丈夫なのかといったら、そうではありません。
腎経が活発になる時間帯(17~19時)
膀胱経と腎経は五行の水の要素で引用の関係があります。
この時間帯は腎の働きが最も高まる時間帯です。
腎のエネルギーは腎臓の機能だけではなく、精力(生命活動のエネルギー)が蓄積される時間帯で、生殖、発育、ホルモン、内分泌系とも関わる、とても重要な時間帯です。
ですので、この時間帯に滞りが起こる腰痛や生殖器系のトラブル、不妊症などの問題にもつながります。
腎のエネルギーを養う食べ物を摂るのに最適な時間帯です。
腎経が影響する症状
腎経が影響する症状には、
- 不妊症
- 精力減退
- 疲れやすい
- 無気力
- 泌尿器系のトラブル
- 聴力低下
- 耳鳴り
- 腰痛
- 膝の痛み
などがあります。
では腎臓を健康にするためにはどうしたらいいのでしょうか?
というと、腎臓に良いものを摂取し、悪いものをできるだけ摂らないようにすることです。
腎臓に良いもの
腎臓に良いものとしては、
- 水(1日1.5~2リットル程度必要)
- 腎臓の肉
- ビタミンAとEを含む食べ物(木の実類、豆類)
- 必須脂肪酸(肝油、亜麻仁油、えごま油)
などがあります。
タラ肝油(必須脂肪酸+脂溶性ビタミン(ビタミンA,Eなど)
腎臓に悪いもの
腎臓に悪いものとしては、
- カフェイン(コーヒー・紅茶・緑茶など)
- アルコール
- 刺激物(香辛料・唐辛子など)
- 薬剤(すべてではありません)
などがあります。
薬を飲むときは腎臓への負担を減らすためにたくさんの水で飲んでください。
「むくみ」があるからといって、水を飲まないと腎臓の機能が低下するので、しっかり水をのみましょう!
腰痛でお悩みの方、もしかしたら腎経の感情「恐れ」が関係しているかもしれません。お気軽にご相談ください。
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