こんにちは。大阪府池田市の自然療法整体院【関西カイロプラクティック】院長の鹿島 佑介です。
久々に面白い本を発見。
毒と麻薬に関する同じ著者の本を一気に三冊読みました。
本日はこれらの本から医療用麻薬の話しをします。
毒 青酸カリからギンナンまで (PHPサイエンス・ワールド新書) [ 船山信次 ]
毒の科学 毒と人間のかかわり 史上最強カラー図解 毒はどのよ [ 船山信次 ]
著者は日本薬科大学の教授をされている先生だそうです。
毒の研究=薬の研究でもありますからね。
今日はこの本の中で麻薬の話しだけしますが、麻薬以外にもさまざまな毒や薬、麻酔などに使う植物の話しが書かれており、とても楽しく読めました。
医療用麻薬としての大麻解禁
世の中には一見本当にありそうな情報を使って悪いことを企んでいる方がいます。
例えば「大麻」の話し。癌が治る!?などの情報が流れていますね。
本当でしょうか?
医療用大麻解禁の問題と嗜好用大麻解禁は全然意味が違います。
嗜好用大麻が認められている国はたくさんあり、特にアルコールが禁止されているイスラム教の国は認められているそうです。
医療用麻薬
例えば、麻薬の中でも医療用になっているものはたくさんあります。
- 医療用モルヒネ(アヘン(ケシ)から作られる。オピオイド系鎮痛薬)
- 風邪薬パ○ロンや咳止めに使用されている医療用アヘン(コデイン)
- 風邪薬や葛根湯に含まれている麻黄(マオウ)などなど。
- 気管支拡張剤(交感神経刺激薬)(マオウから作られるエフェドリン)
これらのものは、すべて交感神経を刺激し痛みを止めたり免疫反応を止めたりするものです。
これらのものはもちろん依存性があります。
咳止めシロップや点鼻薬には即効性があるため瞬時に気分が良くなります。
あるタレントさんが咳止めシロップでアナフィラキシーになり救急車で運ばれた、なんて話しもありましたね。
知らぬ間に中毒になる方も多いようです。
葛根湯に麻薬が使われているなんて信じられない、という人も多いと思います。
そもそも葛根湯は東洋医学では風邪に使用するものではないようです。
悪徳なお医者様の中には麻黄を含んだ葛根湯を肩こりに効くと処方している先生がいますが、知らぬ間に中毒になりますよ!!
大麻は依存性が少ない??
以前、麻薬がすばらしい薬になると信じているひとが麻薬の使用で逮捕された方がいましたね。
しかも大麻には依存性が少ない、という主張でした。
もちろん生地をしての麻やしめ縄などの神事としての活用、依存物質を含まないヘンプシードの食用としての活用や麻炭などはいいと思います。
著者の本には大麻についてこういう結論を書いておられます。
『アサから調製される大麻には大麻容認論といったものがあり、たかが大麻の栽培や所持ごときで逮捕・起訴されるのはおかしいという意見である。そして、そのような論を持つ方のなかにはわが国に産する大麻はインド大麻とは違い、幻覚成分を含まないか含んでいてもごくわずかだけとおっしゃる方もいる。しかし、もし件の日本産の大麻を吸引しても幻覚成分が少ないか含まないので、幻覚があらわれるわけでもなく、何らかの効果が出るわけでもないとおっしゃるのなら、わざわざ法を犯さなくても、タバコか稲ワラでもふかしていれば良いのではないかと思うがいかがであろうか。』
完全に同意します。
依存性が少ないなら法律を破ってまで使う必要はありません。つまり依存性があるということです。
その依存性はタバコと同程度の可能性はあります。それなら大麻ではなく合法麻薬であるタバコを吸えばいいと思います。
ただ最近捕まった芸能人の方がおられますが、捕まえても意味はないとは思っています。
依存症に対する治療をすべきだと思っています。
医療用では使われていない麻薬
医療用では使われていない麻薬としては、
- 大麻(大麻 ⇒ マリファナ)
- コカ ⇒ コカイン
- ヘロイン(アヘン ⇒ モルヒネ ⇒ ヘロイン)
- LSD(麦角菌)
- メタンフェタミン(ヒロポン)・アンフェタミン(麻黄 ⇒ エフェドリン ⇒ メタンフェタミン・アンフェタミン)
- MDMA(メタンフェタミン ⇒ MDMA)
- メスカリン(ペヨーテというサボテン)
- マジックマッシュルーム(サイロビシン = サイロシベ属のきのこ)
などがあるそうです。
この中にはヒロポンなど元々は医療用に作られたものもありますが、今は医療には使われていません。
大麻を医療用に使おうというのが医療用麻薬の問題。
海外ではてんかんの薬が作られているそうです。
私個人的には医療用大麻も必要ないのでは、と思っています。
てんかんの薬はほかにもありますから何も大麻からつくらなくてもいいのでは、と思います。