こんにちは。大阪府池田市/阪急宝塚線池田駅の自然療法整体院【関西カイロプラクティック】院長の鹿島 佑介です。
本日は健康に関する本をご紹介します。
『細胞が生き返る奇跡の「脂」食革命 体の“代謝システム”を変える食事法』
著者:ジョセフ・マーコーラ
訳者:石黒 成治
出版社:三笠書房
価格:1870円(税込み)
細胞が生き返る奇跡の「脂」食革命 体の“代謝システム”を変える食事法 (単行本) [ ジョセフ・マーコーラ ]
この本の中で重要になるポイントを一か所引用します。
『女性の場合、月経によって年間500mlもの鉄分を体内から排出する。女性には鉄分を体から定期的に排出するしくみが約30年間働いているからこそ、男性よりも平均寿命が長いのかもしれない。』
『人は月経以外に、鉄分を体内から排出する仕組みを持っていないため、閉経すると、女性も毎月、鉄分を排出する機能を失ってしまう。それ以外で排出される鉄分は、汗、皮膚細胞、消化器官からのごくわずかな生理的出血にようもので、平均で1mgほどしかない。
一方、食べ物から摂取する鉄分は約1mg~2mgもあり、だからこそ、年齢が上がるにつれ鉄分の摂取量を減らしていかなければならない。
鉄分を過剰に摂取していると、ミトコンドリアの害や遺伝子変異なののほか、さらに次のような健康上のデメリットがあることが知られている。』
鉄の問題点については、過去に何度も記事にしたことがあります。
ちなみに昔の男性は狩りや戦いで血を流すことにより鉄が排出されていたと言われています。
今の男性は血を流すことも減っていますから逆に男性は短命になっているという説もあります。
今回はこの本に書かれていることも含めて鉄の害についてまとめたいと思います。
鉄の害
鉄は酸化しやすく、酸化した鉄が強力な活性酸素(ヒドロキシラジカル)を発生させるため、大きな問題を引き起こすことがあります。
過剰な鉄は蓄積し炎症を引き起こします。
蓄積しやすい場所は心臓や肝臓です。
鉄は蓄積し、
- 心不全
- 肝硬変
- COPD
- 脳疾患
- 子宮内膜症
- 喘息
などを引き起こす可能性があります。
鉄は必要なものですが肝臓にとって鉄は毒にもなるので、小腸での鉄の吸収を抑えるペプシジンというホルモンを分泌し、鉄の吸収を抑えているのです。
鉄の副作用
鉄はもちろん必須ミネラルではあるのですが、口から摂取する鉄のほとんどが吸収されていないのはなぜかというのは、長年の謎ではあったのです。
簡単に説明すると、微量必要ではあるのですが多すぎると害になる栄養素でもあることがわかってきたのです。
その他、鉄の副作用としては、
- 鉄がピロリ菌などの胃の悪玉細菌のエサになってしまったり、悪玉菌のカンジダ菌などの酵母菌や真菌類のエサになってしまう。
- 炎症を引き起こす(例えば、喘息や心臓病の一因ともいわれています)
- 免疫細胞を暴走させ慢性炎症や自己免疫疾患を引き起こす可能性があります。
- 強力な活性酸素(ヒドロキシラジカル)を発生させる
⇒ 活性酸素について詳しくはこちら - LDLコレステロールの酸化作用や内皮細胞へのダメージによる血管障害(アテローム性動脈硬化症、心臓疾患(心不全、不整脈)など)
- 肝臓に負担をかける(肝臓がヘプシジンというホルモン用物質を使って腸での鉄吸収を抑えています。肝臓にたまった鉄は、活性酸素を発生させ肝硬変を引き起こす原因になります。)
- 悪性腫瘍は鉄をエネルギー源にします
- 鉄は成長を促すので子どもの成長には必要ですが大人の場合肥満の原因になる可能性があります。
- 鉄はⅡ型糖尿病の原因になる可能性があります。
- 神経変性疾患(アルツハイマー病、パーキンソン病など)
- 骨粗鬆症
- 自己免疫疾患
などがあります。
鉄が蓄積する原因(+ヘプシジンが抑制される原因)
鉄が蓄積する原因としては、
- 肝臓機能の低下(抗酸化物質の生成などの問題)
⇒ 肝臓機能低下について詳しくはこちら - 抗酸化物質の摂取不足(ビタミンCなど)
⇒ 抗酸化物質について詳しくはこちら - 鉄剤や鉄の強化された食品の摂取
- 低酸素状態(有酸素運動不足、睡眠時無呼吸症候群など)
- 悪性腫瘍や慢性炎症による低酸素誘導因子(HIF)により、エリスロポエチンが亢進して赤血球が増加します。ヘプシジンも抑制されるため腸からの鉄の吸収が高まります。
⇒ ペプシジンについて詳しくはこちら
などがあります。
鉄の解毒
鉄を解毒するには、肝臓そのもの機能を上げることと、鉄が発生させる強力な活性酸素ヒドロキシラジカルを無害化することが重要です。
ビタミンPの一種であるケルセチンを鉄剤や鉄のサプリメントを同時に摂取すると、鉄剤の害を防ぐことができます。
ケルセチン
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ケルセチンはビタミンCをリサイクル使用するのにも重要な栄養素です。
抗酸化物質ビタミンCを同時に取るといいかもしれません。
ビタミンC
※上記のサプリメントは体質に合わない方もおられますので、自己判断の長期摂取はご注意ください。