こんにちは。大阪府池田市/阪急宝塚線池田駅の自然療法整体院【関西カイロプラクティック】院長の鹿島 佑介です。
先日このような記事を見つけました。
『 「鉄分を摂取しすぎると体内に溜まり、鉄過剰症になってしまう。鉄分が沈着した臓器に応じて、肝機能障害やすい臓がん、心不全などさまざまな症状が生じます」(長澤氏)』
https://news.yahoo.co.jp/articles/aeec45b6080c7fc490a1657b2361af77411a05a1 より引用
鉄過剰症は肝機能障害などさまざまな問題の原因になります
少しずつ鉄の危険性についての認識が広まってきましたね。
鉄過剰症は炎症を引き起こします
鉄は酸化しやすく、酸化した鉄が強力な活性酸素(ヒドロキシラジカル)を発生させるため、大きな問題を引き起こすことがあります。
蓄積しやすい場所は心臓や肝臓ですが、脳を含むすべての臓器に影響します。
鉄が過剰に蓄積し鉄過剰症になると、
- 心不全
- 肝硬変
- 肝機能障害
- COPD
- 脳疾患
- 子宮内膜症
- 喘息
- 悪性腫瘍(膵臓がん、など)
などを引き起こす可能性があるのです。
鉄過剰症の原因
鉄はもちろん必須ミネラルではあるのですが、口から摂取する鉄のほとんどが吸収されていないのはなぜかというのは、長年の謎ではあったのです。
簡単に説明すると、微量必要ではあるのですが多すぎると害になる栄養素でもあることがわかってきたのです。
肝臓にとって鉄は毒にもなるので、小腸での鉄の吸収を抑えるペプシジンというホルモンを分泌し、鉄の吸収を抑えているのです。
鉄は過剰にならないような仕組みがあるのですが、それでも過剰になってしまうことがあるのです。
鉄過剰症の原因としては、
- 肝臓機能の低下(抗酸化物質の生成などの問題)
⇒ 肝臓機能低下について詳しくはこちら - 抗酸化物質の摂取不足(ビタミンCなど)
⇒ 抗酸化物質について詳しくはこちら - 鉄剤や鉄の強化された食品の摂取
- 低酸素状態(有酸素運動不足、睡眠時無呼吸症候群など)
- 悪性腫瘍や慢性炎症による低酸素誘導因子(HIF)により、エリスロポエチンが亢進して赤血球が増加します。ヘプシジンも抑制されるため腸からの鉄の吸収が高まります。
⇒ ペプシジンについて詳しくはこちら
などが考えられます。
鉄過剰症が引き起こす問題
鉄過剰症が引き起こす問題は上記以外にもたくさんあります。
- 鉄がピロリ菌などの胃の悪玉細菌のエサになってしまったり、悪玉菌のカンジダ菌などの酵母菌や真菌類のエサになってしまう。
- 炎症を引き起こす(例えば、喘息や心臓病の一因ともいわれています)
- 免疫細胞を暴走させ慢性炎症や自己免疫疾患を引き起こす可能性があります。
- 強力な活性酸素(ヒドロキシラジカル)を発生させる
⇒ 活性酸素について詳しくはこちら - LDLコレステロールの酸化作用や内皮細胞へのダメージによる血管障害(アテローム性動脈硬化症、心臓疾患(心不全、不整脈)など)
- 肝臓に負担をかける(肝臓がヘプシジンというホルモン用物質を使って腸での鉄吸収を抑えています。肝臓にたまった鉄は、活性酸素を発生させ肝硬変を引き起こす原因になります。)
- 悪性腫瘍は鉄をエネルギー源にします
- 鉄は成長を促すので子どもの成長には必要ですが大人の場合肥満の原因になる可能性があります。
- 鉄はⅡ型糖尿病の原因になる可能性があります。
- 神経変性疾患(アルツハイマー病、パーキンソン病など)
- 骨粗鬆症
- 自己免疫疾患
などがあります。
鉄剤やキレート鉄は危険
食べ物の鉄それほど気にする必要はないですが、鉄剤や鉄のサプリメントは大変危険です。
例えば、当院で行うフィシオエナジェティック検査で鉄不足の場合、基本的にはサプリメントはあまり使わずその原因に対処をします。
⇒ フィシオエナジェティックについて詳しくはこちら
何故かというとほとんどの人が鉄のサプリメントは合わないと出るからです。
ヘム鉄の方が副作用が少ない理由
一般的には最新栄養学ではヘム鉄よりキレート鉄のほうがいい、とされています。
一般的にはキレート鉄がいいとされ、ヘム鉄は害が多いので避けたほうがいいとされるため、アメリカのサプリメントではヘム鉄のサプリメントがほとんどありません。
ですが当院のフィシオエナジェティック検査で、それでも鉄を取ったほうがいいという場合、一般的な鉄とキレート鉄、ヘム鉄の中から選ぶのですが、ほとんどがヘム鉄が良い反応をします。
キレート鉄が体質に合う人は一人も見たことがありません。
先日、鉄についてこのような記事を見つけました。
『貧血などの治療の際、鉄剤の注射や輸血を繰り返すなどの医療行為で、鉄分を体の中に無理に入れた場合、鉄過剰症となるケースがあります。また、鉄剤のサプリメントの中の一つであるキレート鉄(グリシン鉄)は、アミノ酸に包まれているため、本来の鉄吸収経路ではなく、アミノ酸の吸収経路から体に入ってくるため、鉄の調整システムではコントロールされません。』
https://news.yahoo.co.jp/articles/f94b4529eb267872cc12f98b22007e18e59f3e1a より引用
鉄欠乏性貧血は鉄の摂取不足が原因ではありません
本来、鉄は食事から大量に摂取できるので、サプリメントでとる必要はないです。
鉄欠乏貧血は鉄の摂取不足ではないということです。
理由は上記に書いた通り。
鉄欠乏貧血でどうしても鉄がとりたい場合は、お医者様から処方される鉄剤やキレート鉄ではなく、ヘム鉄にしたほうがいいですね。
鉄欠乏貧血の場合どうすばいいのかいいのかわからない場合はまずは抗酸化物質や肝機能を上げるハーブを摂取するといいですね。
鉄の影響(活性酸素ヒドロキシラジカル)を減らす抗酸化物質
鉄を解毒するには、肝臓そのもの機能を上げることと、鉄が発生させる強力な活性酸素ヒドロキシラジカルを無害化する抗酸化物質を摂取することが重要です。
※下記のサプリメントは体質に合わない方もおられますので、自己判断の長期摂取はご注意ください。
ケルセチン
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ケルセチンはビタミンCをリサイクル使用するのにも重要な栄養素です。
抗酸化物質ビタミンCを同時に取るといいかもしれません。
ビタミンC
鉄の代謝に関係する肝臓の機能をあげるかもしれないハーブ
鉄の代謝に関係する肝臓の機能をあげるかもしれないハーブをご紹介します。
※下記の栄養素/ハーブはすべての人に役立つわけではなく合わない方もおられますので、自己判断での1か月以上の長期摂取は控えてください。
ミルクシス(マリアアザミ=オオアザミ)
東洋のウコン、西洋のミルクシスと呼ばれるくらい西洋では有名なハーブです。ミルクシスに含まれるシリマリンという成分が有効成分です。
ダンリオンルート(タンポポ根)
焙煎するとコーヒーの苦みに似ていることから、妊娠中でも飲めるハーブティ(タンポポ茶)として有名ですね。有効成分は根の部分です。
ブロッコリースプラウト
ブロッコリーやブロッコリースプラウトには、解毒に必要なLメチオニンなどの硫黄成分や有効成分スルスラファンやジインドリルメタン(DIM)などが含まれています。合わない人もいますので要注意です。
ピクノジェノール
ピクノジェノールはポリフェノールの一種です。肝臓の血行を改善します。女性ホルモン系の問題に役立つかもしれません。
ザクロ
ザクロは肝臓の血行を改善するだけではなく、女性ホルモンの代謝能力を上げます。