こんにちは。大阪府池田市/阪急宝塚線池田駅の自然療法整体院【関西カイロプラクティック】院長の鹿島 佑介です。
先日、引きこもりに関するこのような記事を見つけました。
『本研究チームでは、九州大学病院に世界初のひきこもりを専門とするひきこもり研究外来を立ち上げており、今回、ひきこもり者と健常者の血液メタボローム解析を行い比較検証することで、ひきこもり者に特徴的な血中成分(バイオマーカー)を探索した。その結果、ひきこもり者の血中では、健常者と比較してオルニチン、アシルカルニチンが高く、ビリルビン、アルギニンが低いことがわかった。また、男性のひきこもり者においては、血清アルギナーゼが有意に高いことを発見した。
https://univ-journal.jp/165086/?show_more=1 より引用
引きこもりが栄養で改善される?
引きこもりが栄養で改善される可能性があるってことですね。
「ひきこもり者の血中では、健常者と比較してオルニチン、アシルカルニチンが高く、ビリルビン、アルギニンが低い」その理由を考察しようと思ったのですが、なかなか難しかったです。
引きこもりとオルニチンが高値との関係
L-オルニチン はアミノ酸の1種です。
有害なアンモニアを尿素に変換する尿素回路(オルニチン回路=オルニチンサイクル)を構成する物質の1つ。
アルギニンの分解によって生成されます。
オルニチンが高い理由(個人的考察)
オルニチンが高い理由としては、
オルニチンを尿素回路(オルニチンサイクル)で利用できていない
ということかな。
結果としてアンモニアの代謝がうまくいかずアンモニアも過剰になっているのではないか、と想像できます。
引きこもりとアシルカルニチン高値との関係(個人的考察)
アシルカルニチンはL-カルニチンという脂質代謝で使われるアミノ酸の一種です。
アシルカルニチンが高いということはカルニチンサイクルでの酵素の異常があると。
結果としては脂質をエネルギーに変えることができないエネルギー不足の状態ということでしょうか。
引きこもりとビリルビン低値との関係(個人的考察)
ビリルビンは赤血球に含まれるヘモグロビンの分解産物で、肝硬変や胆のう・胆道に狭窄があると、ビリルビンが血液中に増えて黄疸になるというのは知っています。
でもその逆は?
正直全く考えたこともありませんでした。
赤血球が少ない(貧血)ということなのでしょうか?
引きこもりとアルギニンが低値との関係(個人的考察)
まずはアルギニンについて考えてみます。
L-アルギニンは子どもにとっては食べ物から補給しなければならない必須アミノ酸ですが、大人になると体内でグルタミン酸から生成される非必須アミノ酸となります。
大人でも体内の生成量が不十分になりがちなので「準必須アミノ酸」として扱われています。
L-アルギニンの役割としては、
- 血管で一酸化窒素を生成する能力を高める(血管を拡張による血流改善)
- 成長ホルモンの分泌(筋肉の増大、精子の生産)
- 免疫力向上
- 疲労回復
- 細胞分裂を促す(傷の回復、組織の修復)
- アンモニアの代謝・排泄
- 鎮痛作用
- 脂肪を燃やす酵素を活性化
- クレアチンの材料
- コラーゲンの生成(ヒドロキシプロリンの合成)
- 創傷治癒
などがあります。
ここでもアンモニアの代謝排泄がうまくいかなくなり、アンモニアが過剰になっていることが想像できます。