こんにちは。大阪府池田市/阪急宝塚線池田駅の自然療法整体院【関西カイロプラクティック】院長の鹿島 佑介です。
先日、ドラマを見ていると甲状腺クリーゼという病名が出てきました。
甲状腺クリーゼ(甲状腺機能亢進症・バセドウ氏病)とは?
甲状腺クリーゼとは、甲状腺ホルモン過剰により心不全や多臓器不全に陥った状況のことを言います。
甲状腺ホルモンは低下しても命に直接かかわることはほとんどないですが、甲状腺ホルモンの過剰は命に関わるんです。
例えば、昔、海外製の「痩せ薬(ダイエット薬)」の中に甲状腺ホルモンが入っていて、死者を出したケースがあった記憶があります。
甲状腺ホルモンが過剰になると
甲状腺ホルモンが過剰になると、下記のような問題が起こるかもしれません。
- 体重減少、食べるのに痩せる、筋力低下
- イライラ、神経質、落ち着かない、集中力の欠如 、躁鬱
- 疲労感、手の震え
- 皮膚が薄くなる
- 頻脈、不整脈、動悸、高血圧、ほてり、のぼせ
- 薄毛
- 多汗症
- 胃腸障害(下痢)、食欲亢進
- 高コレステロール血症・動脈硬化(コレステロール上昇)、高血圧、心臓病(心不全・不整脈など)
- 頻尿、骨粗しょう症、動脈硬化、抗カルシウム血症
などの症状がでるのですが、命に関わるのは心不全が多いようですね。
甲状腺ホルモン過剰を引き起こす病気
甲状腺ホルモン過剰を引き起こす病気としては、
- 甲状腺機能亢進症
- バセドウ氏病
などがあります。
甲状腺ホルモン薬は危険!?
この話しを違う視点で考えると、甲状腺ホルモン薬の副作用は非常に怖いということです。
例えば、当院でも甲状腺機能低下の傾向がある方は多いです。
甲状腺ホルモンの数値を検査したが問題なしだった、という方が多いです。
なかには甲状腺専門病院にいって、いくつか数値が引っかかったが甲状腺ホルモンの薬(チラージン)はもらえなかった。とりあえず様子を見ましょう、と言われましたという人も多いです。
これには理由があるのです。
現実に甲状腺ホルモンが減っている人が甲状腺ホルモンを摂取しても問題はありませんが、甲状腺ホルモンに何の問題もない人や甲状腺ホルモンの分泌が不安定な人(少ない時もあれば多すぎる時もある)が甲状腺ホルモンを摂取すると、上記のような甲状腺ホルモン過剰の問題が出ることもあるのです。
命に関わる問題になるかもしれませんので、お医者様は慎重なんです。
ただし普通の町医者では簡単に処方されることが多いです。
でも血液検査すればいいのでは、と思うかもしれませんが、実は現在は正確に検査する方法がないんです。
例えば、甲状腺ホルモンが減っていても西洋医学的な検査では問題が出ないことがあるんです。
甲状腺ホルモンに異常がなくても西洋医学的検査で引っかかってしまうことがあるんです。
じつは甲状腺ホルモンの検査はあまり役に立ちません。
それは何故なんでしょうか?
甲状腺の血液検査が役に立たない理由
現状でも甲状腺ホルモンの検査は信憑性がないため、通常の健康診断や人間ドッグなどでは検査されません。
誤診の原因にもなるからです。
その理由は2つあります。
- 体内の栄養素によって甲状腺ホルモンの数値が変動してしまう
- リバースT3(rT3)の問題
です。
甲状腺ホルモン検査を狂わせるリバーズT3(rT3)
甲状腺ホルモンは甲状腺で作られ、非活性型のT4ホルモン(サイロキシン=チロキシン)と活性型のT3ホルモン(トリヨードサイロンン=トリヨードチロニン)が分泌されます。
甲状腺で作られるのは約85%が非活性型のT4で、約15%が活性型のT3です。
これは急に甲状腺ホルモンが作用して、心臓などに急激に負担がかからないように2段階で活性化するような仕組みになっているのです。
非活性型T4は肝臓などで活性型T3に変換されるのですが、変換中に役立たずのホルモンであるリバースT3(rT3)に変換されてしまうことがあるのです。
リバースT3(rT3)が作られてしまう原因
リバースT3(rT3)が作られてしまう原因を調べると、
- 有害な重金属の影響
- 有害物質の影響
が多いです。
リバースT3がたくさん作られると甲状腺の検査では異常なしとされますが、現実に作用するT3が減っているということになるのです。
「隠れ甲状腺機能低下」ですね。
一番怖いのは健康な人、もしくは甲状腺ホルモン数値が不安定で時々過剰になるような人が甲状腺ホルモンを摂取することなんです!!
反対の誤診、甲状腺機能亢進症と診断されて甲状腺ホルモンを抑制する薬を取っている方は、不健康になってもすぐに命にかかわることはありません。