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当院で使用する中医学の概念

投稿日:2023年8月25日 更新日:

こんにちは。大阪府池田市/阪急宝塚線池田駅の自然療法整体院【関西カイロプラクティック】院長の鹿島 佑介です。

本日は当院でも使用する中医学のお話です。

中医学

 

 

当院で使用する中医学の概念

当院のフィシオエナジェティックやボディートーク療法では、中医学の概念も使用します。

⇒ フィシオエナジェティックについて詳しくはこちら

 

⇒ ボディートーク療法について詳しくはこちら

 

中医学についてわかりやすく書かれた本をご紹介します。

 

『図解 経絡と解剖学』
著者:吉田啓
出版社:中外医学社
価格:3960円(税込み)

図解経絡と解剖学 [ 吉田啓 ]
図解経絡と解剖学 [ 吉田啓 ]

 

専門書で一般向けの内容ではありません。

難しい専門的な内容ですが、それでも凄くわかりやすく書かれた良書だと思うのでご紹介します。

一部引用しながら重要なポイントを説明します。

 

陰陽論とは?

『陰陽論とは、「自然界のすべての事象は、対立する二つの存在ー《陰》と《陽》のバランスの変化によるもの」という考え方…』

そして中庸という言葉があり、陰のエネルギーと陽のエネルギーがどちらにも極端に傾くことのない「中庸(陰と陽)のバランスが取れている状態」がいいですよ、という考え方です。

 

陰陽論と中医学

『自然界では温かい空気(陽)は上昇し、冷たい空気(陰)は下降する。これによって気流が生まれ、さまざまな気象現象が生じる。しかし生物は、エネルギーを使って重い血液や水分(陰)を上に引き上げ、熱気(陽)を下に押し下げて、体内で自然界と異なる「陰陽バランス」を作ることで生きている。この内外の変化に対して自己の安定を目指して常に変化し続ける働き、つまり「恒常性(ホメオスタシス)の維持」のために必要なエネルギーを中医学では《気(き)》と呼び、さらにそこから派生した液体成分を《血(けつ)》や《津液(しんえき)》と呼ぶ。』

中医学というのはちょっと難解な部分が多いのですが、とても分かりやすいです。

頭に血が上るというのはバランスが取れてない状態ですね。

 

中医学の治療

『中医学の治療では、さまざまな方法で《気》、《血》、《津液》の補充と循環を促進させ、恒常性(陰陽のバランス)を整えていく。』

気(エネルギー)の循環、血(血液)の循環、津液(リンパ(免疫)・組織液(=間質液・細胞間液・細胞間リンパ液))の循環が大事ということですね。

中医学では鍼灸や漢方薬によって循環を促します。

 

《気》の6作用

  • 推動(すいどう)作用(代謝・循環・運動・成長などの動力としての作用)
  • 温煦(おんく)作用(熱を産生し、体温を一定に保つ作用)
  • 防衛作用(外部環境や病原体から身体を護る作用)
  • 固摂(こせつ)作用(気や血や臓腑が決められた場所から逸脱、漏出するのを防ぐ作用)
  • 気化作用(食物を分解して栄養素(精)にかえる力)
  • 栄養作用(全身を滋養する作用)

 

《気》の種類

  • 元気(腎や生殖器に保存される。元気の本質は《先天の精》という「父母から受け継いだ遺伝的な形質、気質、体質」。)
  • 宗気(心臓や肺で働く。呼吸から得た酸素と、飲食物の栄養素が気化することで生じる『動くための気』。)
  • 営気(脾臓・胃で生まれる。食物の中に含まれる栄養素を中医学では「水穀の精微(すいこくのせいび)」といい、これが血中に溶け込むことで《営気》となる。)
  • 衛気(えき)(体表を保護(防御作用)し内臓を温める(温煦作用)ことで、外側の脅威から身体を護っている。)

中医学で扱う気(エネルギー)は基本的には体内のエネルギーですね。インド伝統医学である「アーユルヴェーダ」やそこから派生した「チベット医学」などでは外側のエネルギーも扱います。

 

体内の陰陽

五臓六腑という言葉が一般的ですが、中医学では六臓六腑です。

五臓(心・肝・脾・肺・腎)+心包(六臓)

五臓(六臓)の特徴は、

  • 外界と直接つながっていない(陰)
  • 気・血・津液の生成、分泌、貯蔵

です。

六腑(胃・小腸・大腸・膀胱・胆・三焦)

六腑の特徴は、

  • 外界と繋がっている(陽)
  • 飲食を消化吸収し、その精微を臓に送る
  • 残滓(ざんし)を尿や便として排出する

です。

 

正経十二経

経絡という気の流れとして正経十二経があります。

手(流れる場所を示す)の太陰(陰陽の濃度を示す) 肺経 ⇒ 手 ⇒ 手の陽明 大腸経 ⇒ 眼 ⇒ 足の陽明 胃経 ⇒ 足 ⇒ 足の太陰 脾経 ⇒ 腹 ⇒ 手の少陰 心経 ⇒ 手 ⇒ 手の太陽 小腸経 ⇒ 眼 ⇒ 足の太陽 膀胱系 ⇒ 足 ⇒ 足の少陰 腎経 ⇒ 腹 ⇒ 手の厥陰 心包経 ⇒ 手 ⇒ 手の少陽 三焦経 ⇒ 眼 ⇒ 足の少陽 胆経 ⇒ 足 ⇒ 足の厥陰 肝経 ⇒ 手の太陰 肺経 ・・・・・

経絡というのは気の流れは別々ではなく、輪のようにすべて繋がっています。

1日24時間のサイクルでゆっくりと体中を周る流れのことを「子午流注」といいます。

 

以下の流れは専門的で一般の方は全く興味ないと思いますが、私の個人的興味とメモの意味で引用します。

『十二の経絡はそれぞれが手、足、眼(脳)、腹腔内(臓腑)でつながり、全身をめぐる一本の「輪」として《気血》を循環させる。

《陰経》は腹腔内(臓腑)で次の経絡へつながり、《陽経》は眼(脳)で次の経絡へとつながる。

手と足では表裏一体にある《臓》と《腑》の経絡がつながり、陰と陽を連絡する。

この循環により上下・前後・左右・内外、陰陽が、全身として調和し統合される。』

『《陰経》は下に沈みやすい《陰気》を上へと引き上げ、《陽経》は上に昇りやすい《陽気》を下へと押し下げ、陰陽の経脈は手指・足趾でつながり、陰経同士は腹腔内(臓腑)で、陽経同士は眼(脳)でつながる。』

 

経穴

経穴はいわゆる「ツボ」のことです。

『この輪の一部で、何らかの原因によって交通の不良が生じることが「病」であり、滞った部位に生じる反応がいわゆる「ツボ」ー全身に361穴あるとされる《経穴(けいけつ》ーだ。』

中医学ではそれぞれの経穴に名前がついています。

合谷とか三陰交とか足三里とか。

覚えるのは大変ですね。

世界的にはわかりやすいように英語表記を使用しています。例えば手の太陰 肺経はLu1~Lu11というように表記します。Luは英語の肺=Lungの略です。

 

奇経八脈

正経十二経のほかに奇経八脈(陰蹻脈(いんきょうみゃく)・陽蹻脈(ようきょうみゃく)・任脈・督脈・衝脈・帯脈・陰維脈・陽維脈))という特殊な経脈もあります。

任脈と督脈には独自の経穴もあるため正経十二経と合わせて十四経とすることもあります。

 

中医学に関する記事

※当院でおこなうフィシオエナジェティック検査は医学的な検査ではありません。どうすれば解決するのかはわかりますが、診断は基本的には行いません。あくまで診断については医療機関でお願い致します。

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