こんにちは。大阪府池田市/阪急宝塚線池田駅の自然療法整体院【関西カイロプラクティック】院長の鹿島 佑介です。
先日、こんな記事が出ていました。ヒスタミン中毒に関する記事です。
東京都墨田区の保育園児28人が食中毒の症状を呈した原因は、給食に使われた「だしパック」を煮すぎたことにある――? そんな可能性が指摘され、インターネット上で注目を集めた。
「都によると、墨田区保健所は、きつねうどんのスープから検出された化学物質『ヒスタミン』が原因の食中毒と断定。給食の調理業者が、ヒスタミンが入っていた市販のだしパックをメーカーによって定められた調理法よりも長く煮て、抽出された可能性があるとみている」(https://news.livedoor.com/article/detail/19238403/より引用)
結論から言うと煮だし過ぎではなく、品質が悪かった(古かった、保存状態が悪かった)ということだと思います。
発酵食品はほどほどに~ヒスタミン中毒~
発酵と腐敗の違いというのは紙一重です。
発酵ブームみたいな物がありますが、私個人的には「ほどほどに」しといたほうがいいと思っています。
鰹節も発酵食品です。
人が発酵を利用してきたのは確かですが、それは先人の知恵やヒトが持っている本能でやってきたことで「健康にいいから」という理由でやっていたのではありません。
ここにはメリットとデメリットがあることを忘れてはいけません。
発酵には、
- 善玉菌が増えたもの
- 善玉菌も悪玉菌も増えたもの
- 悪玉菌だけが増えたもの
があります。
1は人にとって害はないですが、2と3は害があります。
2と3の害としてヒスタミン中毒とチラミン不耐性があります。
ヒスタミンは腐敗までいかなくても新鮮ではないものにどんどん増えてくる物質です。
二日目のカレーとかですね。
食中毒の原因物質の一つでヒスタミン不耐性やヒスタミン中毒と呼ばれます。
お漬物の中でも糠漬けはこの分類に入るためヒスタミンが非常に多い食べ物でもあります。
3(悪玉菌が増えたもの)の中には、
- 悪玉細菌だけが増えたもの(腐敗)
- 真菌類が増えたもの(コウジカビや酵母菌(イースト菌))
です。
当然のことながら腐敗したものは人間は食べられません。
真菌類が増えたものはうまみ成分が増え、美味しいものが多いです。
アルコールとか醤油、味噌などですね。
真菌類が増えたものは腐敗ではありませんし、逆に細菌が増えるのを抑えてくれるのでメリットもありますが、デメリットもあります。
真菌類発酵物のメリットデメリット
真菌類(コウジカビや酵母菌(イースト菌))で発酵したものとしては、アルコール、みりん、醤油、味噌などです。
甘酒や糠漬けなどはカビが増えたものもありますので注意が必要です。
真菌類発酵物のメリット
- 長期保存
- 大豆や小麦に含まれる毒を減らしてくれる
- うまみ成分が増える
大豆にはエストロゲン様物質や甲状腺ホルモン合成を阻害するコイドロゲンやレクチンが含まれています。
小麦にもグルテンという甲状腺ホルモン合成を阻害する物質が含まれています。
真菌類で発酵させることによってそれらの毒素が減るというメリットがあります。
真菌類が作る毒素は増えますので、小麦と大豆に関しては真菌類で発酵させた方がいい、ということなんです。
真菌類発酵物のデメリット
- 真菌類が作る毒(ヒスタミン、アセトアルデヒドなど)が増える
- 体内に住んでいる真菌類(カンジダ菌など)が増える
ということです。
特に大豆製品に関しては発酵させるメリットは大きいと思われます。
良い醤油とか良い味噌とかですね。
良い、と書いたのはスーパーで売っているようなものはほとんどが良いものではなく残念ながら半分偽物です。
善玉菌だけが増えた発酵食品
1、の善玉菌だけ増えた発酵食品が一番いいのですが、条件によってすぐに腐敗の方に変化してしまうので長持ちしません。
善玉菌の代表が乳酸菌です。
白菜を掘り起こしてきて塩漬けすれば、乳酸菌だけが増え悪玉細菌や真菌類の増殖は抑えられますので漬物の完成です。
ドイツのキャベツの漬物ザワークラウトなんて簡単に作れますね。ネットで調べてみてください。
塩分が多いものは長期保存が可能です。
塩分の強いお漬物や梅干しなどですね。
塩分が強すぎるとしょっぱく酸っぱくなりすぎて食べられなくなるので適量が難しいんでしょうね。
スーパーで売っている漬物は浅漬けで殺菌された漬物風ですからダメですよ!
真菌類発酵物(コウジカビや酵母菌(イースト菌)発酵)はほどほどにしましょう!!
ヒスタミン中毒の原因になるかもしれません。