こんにちは。大阪府池田市/阪急宝塚線池田駅の自然療法整体院【関西カイロプラクティック】院長の鹿島 佑介です。
昨年末の報道特集で整骨院での療養費の不正請求についての話題がありました。
整骨院での療養費の不正請求について
でも療養費の不正請求問題について、根本的な問題まですべてを報道していたわけではありません。
根本的な問題は、時代にそぐわない柔道整復師の資格にあるのです。
整骨院の事情
整骨院や接骨院というのは柔道整復師という資格がないと名乗ることができません。
柔道整復師というのは、もともと国技である柔道を選手として引退した後の仕事を保障するために出来た資格です。
専門学校の授業には、柔道の授業もあります。
今は門戸を開け、柔道初心者でも専門学校に入ることが出来ます。
一般的に接骨院や整骨院と看板を出しているところは、柔道整復師の方が施術をしているかオーナーであるかです。
ここで、ひとつ抜け道があります。
柔道整復師の資格を持っていない人が施術をしても、請求を柔道整復師さんがすればいいということです。
柔道整復師ができること
柔道整復師って何をする人、と思っておられる方もおられると思いますので簡単に説明します。
柔道整復師の治療範囲は「骨折・脱臼・捻挫・打撲」 です。
その範囲内の施術では、保険を使用することができます。
でも…マッサージで保険使えるんじゃないの、と思う方もおられると思います。
本来は柔道整復師さんは授業でマッサージを習いませんし、マッサージすることは原則禁止となってます。もともと柔道整復師の治療範囲は「骨折・脱臼・捻挫・打撲」だけなんですから。
ここで抜け道があります。
肩こりでマッサージしても頚椎捻挫、腰痛でマッサージをしても腰椎捻挫などとして請求するのです。
さらに他にも問題があります。
施術の内容によって料金が変わるはずなんですが、一律で料金を表示している整骨院もあります。
なかには月会費のように月いくら払えば何回施術を受けても無料とかいうひどいところもあるといううわさを聞いたこともあります。
患者様は自己負担が少なければ、整骨院がどのくらい請求しているかということに興味を持たないですから、行っていない日の請求をしたりします。
家族・親戚・友人などの健康保険を借りて不正請求するケースもあるそうです。
整骨院の本当の問題点
なぜこんなことになっているのか?というと資格の意味と現実があまりにも違うことになっているので、そのくらいはOKという暗黙の了解という状態になっているのです。
先ほど言ったように柔道整復師の治療範囲は、骨折・脱臼・捻挫・打撲だけです。肩こりや腰痛はそこに入りません。
先ほど言ったように肩こりは頚椎捻挫などとして保険請求します。
決して柔道整復師の悪口を言っているわけではなく、なぜこんな状態になっているかというと、法律が現状と合わなくなっているのに黙認していることと、柔道整復師の人数が多すぎることに問題があるんです。
柔道整復師はもともと柔道を引退した人のためのものだったのです。定員が非常に少なかったんですが、一般の方にも門戸を広げようと言うことで定員を増やしたんです。
増えたのは1998年からです。結果として柔道整復師がどんどん増え、今のように空き店舗が出たら知らぬ間に整骨院ができる、という状態になってしまっているんです。
まじめな柔道整復師さんほど自費診療でやっておられる方が多いです。正直者が馬鹿を見る状態ですからね。
もう柔道整復師という資格の内容を広げるか、もしくは無くすかしたほうがいいのかもしれませんね。
現実的に骨折や打撲で整骨院にはいかないですからね。
でも広げるにもマッサージには「按摩マッサージ指圧師」という資格の問題もありますから、とてもややこしいんです…
でも、そもそも何でこんな簡単な不正請求が捕まらないのか…
でも、そもそも何でこんな誰でもわかるような不正請求が捕まらないのか…
不思議ですよね。特に大阪は審査が緩いんです。何故なんでしょう?
それは政治的な力の問題かも。。。。
これ以上のお話は怖いのでこれぐらいにしときます。