こんにちは。大阪府池田市/阪急宝塚線池田駅の自然療法整体院【関西カイロプラクティック】院長の鹿島 佑介です。
今日は健康とは全く関係のない話題です。先日観た映画の話しです。
思考停止していませんか?~映画『月』を観て
先日、映画『月』を観ました。
障害者施設の殺人事件をモチーフにした映画。
この大変な役を引き受けた磯村勇斗さんは本当に格好いいですね。
内容については言いたいことがたくさんあります。
この映画はとにかく「思考停止してないか」と訴えかけてきます。
- なんで障害者施設が人里から離れた場所に作られるのか?社会から完全に隔離されるのか?
- 暴れたり暴力をふるう人にどういう対応をしたらいいのか?それに対しての対応で暴力も拘束もだめだというなら、どうしたらいいのか?
- そもそも社会から隔離されて生きている人に生きている意味はあるのか?
この映画でも、あくまで「考えろ!」ってことであって何かの答えがあるわけではありません。
この映画では語られていませんが、障害者施設で薬漬けで廃人にさせられているという話も聞いたこともあります。
この事件や障害者や認知症患者に対する他の虐待事件を見るたびに、家庭内ではこう言ってました。
「犯人を責めたってあまり意味ない。このような環境で働いてたら、皆この人のようになってしまう可能性がある。」
このような問題は介護問題などにも言えることだと思っています。
ちょっと何か改善すれば解決する、というような単純な話ではありません。
- 社会がある程度の障害者に対して許容すべき
- 過酷な条件で働く方の待遇が少しでも改善されるようにすべき
- こういう施設がある、ということを隠すのではなく皆知っておくべき
私は皆が見てみぬふりをしている事に対して、異常に興味がある子どもだったので、こういう事も子どもの頃は毎日のように考えてました。
- なぜ日本人は障害者を隠そうとするのか?
- 約8万人いるダウン症の人は街中であまり見かけないのはなぜ?
- なぜ目の見えない方を助けようとしないのか?(これについては私も助け方がわからないので、点字ブロックを邪魔しないようにするくらいです)
- なぜ人は差別するのか?
なぜ差別されている地域のことを、道徳の教科書に載せちゃうの?
などなどいろんなことを考えていました。
変わった子どもだったと思います。
まあ考えているだけで結局何もできないので、ただの偽善です。
出生前診断について
この映画にはもう一つの視点が書かれています。
出生前診断についてです。
出生前診断についても思うことはたくさんあります。
ほとんどの人が子供に障害があると中絶する、という話しは有名な話です。
でもこれも一種の思考停止だと思うのです。
ダウン症の子供を産んだ親は後悔しているのか?
中絶した親はその後、後悔しないのか?ダウン症の子どもを生んだ人よりも中絶した親の方が後悔し苦しむのではないか?
中絶がいけないというわけではありませんし、責めるつもりもありません。
でも一方向の意見だけ見て視野が狭くなっていないか、と考える必要があると思うのです。
答えは無いです。
この映画を見てもどこにも答えはありません。答えが無いからこそ苦しいんですね。