こんにちは。大阪府池田市/阪急宝塚線池田駅の自然療法整体院【関西カイロプラクティック】院長の鹿島 佑介です。
今日は健康に関する本のご紹介です。
『すばらしい医学』
著者:山本 健人
出版社:ダイヤモンド社
価格:1870円(税込み)
すばらしい医学 あなたの体の謎に迫る知的冒険 [ 山本 健人 ]
ヒトの身体は謎だらけ
まだまだヒトの身体は謎だらけです。
ヒトの身体のことについて詳しくわかるようになったのはここ100年のことです。
もちろんそれでもまだまだ分からないことだらけなのですが。
さまざまな医学的研究によって身体のことがだいぶわかってきた、という状態です。
ヒトの身体はまだまだ謎だらけなんですね。
この本は、一般の方にとって難しいヒトの体に関することを、面白くわかりやすく書かれています。
私個人的には、ほとんど知っている事ではあります。
でも私はこんなにうまく説明できません笑
その中でも、ぜひとも知ってもらいたい部分をいくつかご紹介します。
「食べ物の通り道は、口から肛門まで一本道である。そこに一切の迂回路はない。」「だが残念なことに、人体は「たった一つの事故で交通機能が破綻する」ようなつくりになっている。」
口から肛門までは一本に繋がっており、さらにその中は解剖学的には体の外です。
体の外側には善玉菌や悪玉菌などの細菌が細菌叢となって住みついています。
「お酒を飲んで顔が赤くなることをフラッシング反応と呼び、少量の飲酒でもこうした反応が現れる人を「フラッシャー」という。」「飲酒は食道がんの最大のリスクだが、特にフラッシャーは食道がんになりやすいことが知られている。」
お酒を飲んで顔が赤くなる人は、本当はお酒を飲んではいけない人なんです。
「バイコマイシンの効かない耐性菌はすでに複数現れ、「いたちごっこ」は続いている。また、ここでは黄色ブドウ球菌に対する治療を中心に紹介したが、他にも人類に感染症を引き起こす細菌には膨大な種類があり、それぞれの戦いにおいて、それぞれの「いたちごっこの歴史」が存在する。
いつか耐性菌との戦いが終わるなら、それは人類が感染症に勝利するときではなく、かつて感染症に翻弄された頃に逆戻りするときかもしれないのだ。」
コロナ禍以前のWHO(世界保健機関)の重要案件は抗生物質の耐性菌問題でした。抗生物質が悪というわけではなく、抗生物質によってたくさんの人が助かる時代があったのです。
ですが、その時代も終焉を迎えている、という感じですね。薬剤の効かない結核などの細菌感染症もまた増えてきています。
抗生物質を飲むことによって人の身体の中で耐性菌ができるだけではなく、どんどん強くなっていくという問題は、そろそろまた出てくるはずです。
抗生物質のほとんどは真菌類や放射菌が出す毒です。真菌類が善玉菌を殺して増えていく、その殺菌物質を利用しているのです。
抗生物質の副作用は耐性菌だけではありません。腸内環境を破壊します。そもそも真菌類が増えるのを助けるということです。
「がん細胞は細胞分裂を盛んに起こし、無秩序に増殖するという特徴を持つ。細胞障害性抗がん剤は、細胞分裂を妨げることでがんの細胞を抑制できる。だが、当然ながら正常な細胞も日々、細胞分裂しながら増殖し、成長する。したがって、このタイプの抗がん剤は、人体の中で「細胞分裂が盛んな場所」に副作用を引き起こしやすい。
例えば、前述の通り骨髄の細胞は盛んに細胞分裂を起こす。血液中に絶えず血球を供給するためだ。したがって白血球減少は抗がん剤中に起こりやすい代表的な副作用だ。
また、毛根の細胞は盛んに分裂し。髪の毛をつくる。(途中省力)こう書けば、抗がん剤が脱毛を引き起こしやすい理由はもうわかるだろう。
小腸や大腸など、消化管の表面を覆う粘膜も日々剥がれ落ち、新しい細胞に入れ替わる。この新陳代謝が阻害されれば、粘膜はただれたままになる。抗がん剤の副作用として下痢が起こりやすいのも、それが理由だ。」
抗がん剤については過去にも何度も書いたことがあります。抗がん剤のほとんどは細胞分裂を止めるので、細胞分裂が頻繁に行われている場所ほど影響を受けやすいということです。
骨髄や毛根に影響するのはもちろんのこと、私が一番の問題と思うのが小腸粘膜の問題です。
抗がん剤を長く続けていくと、小腸は穴の大きなザルのような状態になってしまい、未消化のタンパク質や細菌などの異物が肝臓に流れ込み肝臓や免疫を疲弊させていくだけでなく、異常な栄養吸収障害になるのです。
栄養吸収障害による代謝障害が起こり、エネルギーが無くなり痩せてきて心臓のパワー不足による心不全になってしまうのです。
でも私は抗がん剤を全否定しているわけではありません。悪性リンパ腫や白血病などの血液のがんにはメリットがあると思っています。
抗がん剤により徹底的に細胞分裂を止めることによりガン化した細胞を作らなくなる可能性があるからです。
「生活習慣病に関わる点で、コレステロールは人体に有害な物質だと思われがちだが、そういうわけではない。むしろコレステロールは、人が生きていく上でなくてはならない物資だ。全身に運ばれ、細胞を包む細胞膜の成分となり、性ホルモンや副腎皮質ホルモンなどのホルモンの原料となり、消化液に含まれる胆汁の原料にもなる。」
コレステロールの話題も過去に何回もしていますが、コレステロールは肝臓が作る物質です。胆汁酸、細胞膜、ホルモンなどの材料になりますから不足すると問題が起こります。
ほとんどのケースは必要があって肝臓がコレステロールを作ります。必要なコレステロールが多いことによりコレステロールが過剰になっている場合は問題ありません。
しかし小腸粘膜(リーキーガット症候群)の問題や肝臓の脂質代謝機能の問題、甲状腺機能低下による脂質代謝機能低下などによりコレステロールが過剰になってしまうケースもありますので、コレステロールが過剰でも大丈夫ということではありません。