こんにちは。大阪府池田市/阪急宝塚線池田駅の自然療法整体院【関西カイロプラクティック】院長の鹿島 佑介です。
糖尿病の一因としてインクレチン(GLP-1)不足があります。

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目次
糖尿病の原因になるインクレチン(GLP-1)とは?
インクレチンは消化管モルモンの一種です。腸管に食べ物が入ってくると分泌されます。
インクレチンには糖新生を促すグルカゴン(膵臓で分泌されるホルモン)を抑制する善玉インクレチン(GLP-1)とグルカゴンを促進する悪玉インクレチン(GIP)があります。
- GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)は、上部消化管 (十二指腸、空腸)にある K 細胞(腸内分泌細胞)が分泌します。
- GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)は、下部消化管 (回腸、大腸)のL細胞(腸内分泌細胞)が分泌します。
ちなみにグルカゴンを抑制するのは善玉インクレチン(GLP-1)だけではなく、ソマトスタチン、レプチンなども関与します。
インクレチン製剤(DPP-4 阻害薬、GLP-1 受容体作動薬)はすでに糖尿病薬として使用されています。
ちなみにDPP-4(ジペプチジルペプチダーゼ-4)はインクレチンを不活化し血中インクレチン濃度を調整する作用があります。
善玉インクレチン(GLP-1)が不足する原因
- 腸内環境の悪化(短鎖脂肪酸不足)
- 水溶性食物繊維不足
- 胆汁酸不足
⇒ 胆汁酸について詳しくはこちら - リーキーガット症候群
⇒ リーキーガット症候群について詳しくはこちら
などがあります。
肝臓で作られ胆嚢で貯められ食べ物が通るタイミングで胆汁酸が放出されます。
胆汁酸は下部消化管(回腸、大腸)に届くと善玉インクレチン(GLP-1)が分泌されます。
胆汁酸が小腸(空腸・回腸)で再吸収されてしまうと善玉インクレチン(GLP-1)が分泌されなくなります。
腸内細菌が作る短鎖脂肪酸が善玉インクレチン(GLP-1)の分泌を促進します。
水溶性食物繊維は小腸(空腸・回腸)での2次胆汁酸の再吸収を防ぎ、胆汁酸を下部消化管(回腸、大腸)まで運びます。
腸肝循環と二次胆汁酸の問題点
胆汁酸が小腸で再吸収されることを腸肝循環といい約98%が再吸収されます。腸管循環は胆汁酸やビタミンD3やビタミンB12・葉酸などの効率的利用に役立っています。
ところがこの胆汁酸の中には、本来吸収されるべきではない二次胆汁酸(腸内細菌によって変性した胆汁酸)が含まれます。
小腸で胆汁酸が再吸収されリサイクルされるのはいいことなのですが、外に出されるべき二次胆汁酸と再吸収されるべき胆汁酸があり、外に出されるべき二次胆汁酸が再吸収されることが問題になるのです。この二次胆汁酸は発がん性が疑われています。
この二次胆汁酸の再吸収を防ぐのが水溶性食物繊維なのです。
水溶性食物繊維とは?
下記のハーブは合わない方もおられます。ガスが増えることもありますのでその場合はお水をしっかり飲むようにしてください。
FOS(フラクトオリゴ糖)
バードックルート(ゴボウ)
リンゴペクチン
タンポポの根(ダンデライオンルート)
水溶性食物繊維イヌリンを含むだけではなく、胆汁酸を刺激する作用もあります。
インクレチンとグルカゴンに関するおすすめ本
糖尿病はグルカゴンの反乱だった インスリン発見後、なぜ未だに糖尿病は克服できないのか [ 稙田 太郎 ]
もちろん糖尿病はインクレチン(GLP-1)不足だけではありませんが、もしかしたら善玉インクレチン(GLP-1)不足かもしれません。