こんにちは。大阪府池田市/阪急宝塚線池田駅の自然療法整体院【関西カイロプラクティック】院長の鹿島 佑介です。
胆汁酸については、過去にもブログを書きましたが、付け加えることがあるので説明します。
大腸がんの原因にもなる二次胆汁酸~腸肝循環とは?~
以下の内容は、糖尿病に効く胆汁酸健康法という本とインターネット記事を参照しています。
胆汁の役割
胆汁は、1日700~1000ml肝臓でつくられます。
胆汁酸を十二指腸(オッディ括約筋部)に運ぶだけではなく、このような役割もあります。
- 余分なコレステロールの排泄
- 赤血球の成分ヘムの代謝産物であるビリルビンの排泄
- 肝臓で解毒された物質の排泄
胆汁酸(胆汁酸塩)とは?
胆汁酸は、肝臓が作る胆汁の成分の一つで、胆汁酸塩とも呼ばれます。
肝臓でコレステロールからつくられ、総胆管を通って、胆のうに溜められます。
その後、胆汁は胆嚢の中で8倍ほどに濃縮されます。
胆汁酸の主な役割
胆汁酸は、食べ物に含まれている脂肪分を乳化させ、膵臓が作る酵素であるリパーゼと反応しやすくし、脂質を消化吸収しやすくする役目があります。
必須脂肪酸・ビタミンA・ビタミンD・ビタミンEなどの脂溶性の栄養素の消化吸収を助けます。
消化だけではない胆汁酸の役割として、脂肪肝を減らす、内臓脂肪を減らす、コレステロールを減らす、血糖値を下げる、などの役割があることもわかってきています。
胆汁酸のその他の役割
胆汁酸のその他の役割としてわかっていることとしては、
- 腸でインクレチンであるGLP-1(グルカゴン様ペプチド)の分泌を促す。GLP-1はインスリンの作用をサポートし、血糖値を下げる作用があります。
⇒ インクレチン(GLP-1)について詳しくはこちら - 糖代謝・脂質代謝・エネルギー代謝を制御している
褐色脂肪細胞や筋肉細胞に作用して、かっそく脂肪細胞での代謝や筋肉でのミトコンドリアの活性化を促進し、脂肪を燃やすホルモンとして働きます。 - 甲状腺ホルモンの活性化に関与し、代謝を促進させます。
などがあります。
最新研究で発見された役割
- 制御性T細胞の調節因子(制御性T細胞の分化を促進)
https://www.natureasia.com/ja-jp/nature/highlights/103411
胆汁不足の原因
胆汁不足の原因は、
- コレステロールの不足(肝臓での代謝の問題)
- ビタミンC不足
- 腸肝循環異常
- 物理的問題(胆管の問題など)
などです。
大腸がんの原因にもなる二次胆汁酸
小腸で再吸収された胆汁酸のことを二次胆汁酸と呼びます。
2次胆汁酸は大腸がんなどの発がん性が疑われています。
胆汁酸が小腸で再吸収され再利用される仕組みを腸肝循環と言います。
腸肝循環とは?
腸肝循環とは胆汁酸を小腸で再吸収する仕組みのことです。
約95%が再吸収され肝臓に戻ります。
小腸で再吸収された胆汁酸のことを二次胆汁酸と呼びます。
これは貴重なコレステロール物質を簡単に排出されないようにする仕組みです。
ところが現代ではコレステロールの摂取量が多いのでその必要性が薄れているのかもしれません。
リーキーガット症候群や腸内細菌異常などにより変性した古い胆汁酸(二次胆汁酸)が小腸で過剰に吸収されると胆汁酸の質が悪くなります。
質の悪い二次胆汁酸が大腸がんの原因になる可能性があるのです。
二次胆汁酸を排出する栄養素
主に食物繊維が胆汁酸排出に役立ちます。
古い胆汁酸が排出されると、肝臓は新たに胆汁酸を作ろうとするので材料であるコレステロールが消費されるので、コレステロールを減らすのに役に立ちます。
この本で紹介されている二次胆汁酸を排出する物質
この本で紹介されている二次胆汁酸を排出する物質は、
- 大麦
- マイタケ
- 海藻類
- こんにゃく
- 杜仲茶
などが挙げられています。
二次胆汁酸にも役割があります
再吸収される胆汁酸は胆汁の質を悪くするといわれていますが、役割もあることがわかってきています。
- 骨髄での血球増殖を促す。
https://research-er.jp/articles/view/89415
このように胆汁酸は幅広く人体に影響することがわかってきているのです。
おそらく、まだまだ分かっていないことがあるんでしょうね!!
胆汁酸サプリメント
胆汁酸はコレステロールから作られ、口から摂取することができる物質です。
※体質に合わない方もおられますので、長期摂取はご注意ください。