こんにちは。大阪府池田市/阪急宝塚線池田駅の自然療法整体院【関西カイロプラクティック】院長の鹿島 佑介です。
本日は薬に関する素晴らしい本をご紹介します。
『この薬、飲み続けてはいけません!!: 自分の体は自分で守る』
著者:内山 葉子
出版社: 三和書籍
価格:1,980円(税込み)
この薬、飲み続けてはいけません!!/内山葉子【1000円以上送料無料】
全ての薬剤師さんとお医者さん、そして薬を飲んでいるすべての人に読んでいただきたい本です。
前もって言っておきますが、当院では薬の指導は行っていません。
フィシオエナジェティック検査において薬が影響している可能性があるかもしれない、ことは言うことがありますが、あくまでお医者様の指示に従ってください。
⇒ フィシオエナジェティックについて詳しくはこちら
◆薬の問題点(副作用)
下記の薬の問題点について書かれています。
- 抗菌薬(いわゆる抗生物質)
- 胃酸抑制薬(胃腸悪の一種)
- 痛み止め(解熱鎮痛薬)
- 高脂血症薬(コレステロールを下げる薬)
- 降圧薬(血圧を下げる薬)
- 向精神薬(中枢神経に作用し、精神症状に影響を及ぼす薬、抗うつ薬など)
前回は痛み止め(解熱鎮痛薬)のリスク(副作用)についての内容と個人的な考えをご紹介しました。
今回は高脂血症薬(コレステロールを下げる薬)のリスク(副作用)についての内容と個人的な考えをご紹介します。
高脂血症薬(コレステロールを下げる薬)のリスク(副作用)
『体内でコレステロールがつくられるプロセスのなかで、「HMG-CoA還元酵素」というものが必要になります。体内では食事でとるコレステロールが多ければ、この酵素をへらして、合成量をコントロールしています。逆に摂取量が少なければ、この酵素をふやして合成量を増やします。
ですから、食事のコレステロールを控えても、あまり意味がないことがわかったのです。』
コレステロールは体内で必要なだけ作ることができます。
食べものに含まれるコレステロールを増やしても体内のコレステロールは変化しません。
悪いのは酸化コレステロール
『最近になって、問題なのは血中コレステロールそのものや、悪玉とされるLDLコレステロールが多いことではなく、「酸化した状態のLDLコレステロール値が高いこと」だとわかってきたのです。
LDLコレステロールは悪玉」という認識がすっかり広まっていますが、実際は悪玉ではありません。』
『活性酸素によって酸化したLDLコレステロールは、本来とは違う異常な形になって、血管の壁(内皮細胞)にくっつき、その下に潜り込みます。すると、マクロファージという免疫細胞が、それを異物と判断して食べてしまいます。そのマクロファージは、中が酸化コレステロールだらけになって、働けない泡沫細胞というものになり、血管にたまって害をおよぼすのです。
酸化LDLは「MDA-LDL」とも呼ばれ、血液検査で実測できます。』
悪いのは酸化コレステロールですから、問題はコレステロールではなく活性酸素です。
LDLコレステロールは体内にとって重要な物質です。
それについては後ほど。
高脂血症で使われる薬
①スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)
②フィブラート(中性脂肪分解酵素を活性化)
③陰イオン交換樹脂(胆汁酸の再吸収を防ぐ)
④小腸コレステロールトランスポーター阻害薬)
⑤ニコチン酸誘導体(ビタミンEとニコチン酸で脂質の代謝を促進する)
⑥プロブコール(胆汁酸を増やす)
⑦多価不飽和脂肪酸(エイコサペント酸エチル=EPA)
⑧MTP阻害薬(小腸のミクロソームトリグリセド転送たんぱく質を阻害)
⑨PCSK9阻害薬(PCSK9とは肝臓の表面にあるLDL受容体と結合し、血中コレステロールを下げられなくする物質。この物質を阻害する薬)
圧倒的に使われているのが①スタチンですが、このスタチンは特に要注意な薬なんです。
スタチンのリスク(副作用)
スタチンのリスクはコレステロールの合成機序を考えればわかります。
コレステロールの合成経路
ブドウ糖・脂肪酸・たんぱく質
↓
アセチルCoA
↓
アセトアセチルCoA
↓
HMG-CoA
↓(HMG-CoA還元酵素←スタチンはこの酵素の働きを阻害)
メハロン酸
↓
イソベンテニルピロリン酸
↓
フェルネシルピロリン酸
↓
スクワレン
↓
コレステロール
CoQ10の合成機序
コレステロールを作る流れからCoQ10も作られます。
ブドウ糖・脂肪酸・たんぱく質
↓
アセチルCoA
↓
アセトアセチルCoA
↓
HMG-CoA
↓(HMG-CoA還元酵素←スタチンはこの酵素の働きを阻害)
メハロン酸
↓
イソベンテニルピロリン酸
↓
フェルネシルピロリン酸 チロシン
↓ ↓
デカプレニルピロリン酸→4-ヒドロキシ安息香酸
↓ ↓
デカプレニル-4-ヒドロキシ安息香酸
↓
CoQ10
『コエンザイムQ10は細胞の中のエネルギー生産工場ともいわれるミトコンドリアが円滑に働くために、なくてはならない物質です。不足すると体力低下や疲労倦怠感、代謝の衰え、免疫低下、肌荒れなど幅広い弊害が出てきます。』
ミトコンドリアはエネルギーを作るところですから、CoQ10が減るとエネルギー不足になるということです。
体内でエネルギーを大量に使う臓器は、脳や心臓があります。
脳のエネルギーが不足すると、脳神経機能が落ちたり脳の免疫が落ち、パーキンソン病やアルツハイマー病の一因になるともいわれています。
もともとCoQ10は西洋医学でも心臓の薬として使われていました。
心臓のエネルギーが不足すると心不全の原因になる可能性があります。
コレステロールの役割
そもそもコレステロールは人間にとってなくてはならない物質です。
『コレステロールが重要な材料となって、ストレスに対抗する体づくりを担う副腎皮質ホルモン、ミネラルを調整するミネラルコルチコイドと言うホルモン、男性ホルモン、女性ホルモン、カルシウムの吸収や沈着を助けるビタミンD、消化液である胆汁酸、肌に潤いを保つスクワランなどが作られるのです。
また、あらゆる細胞には膜があります。細胞膜は単に細胞を包んでいるだけではなく、必要なものを通し、そうでないものをブロックするという「ふるい機能」を果たしています。コレステロールはその細胞膜の大切な構成成分でもあります。』
コレステロールが増えている場合、何らかの理由で必要なのでたくさん作られている、もしくは上記のコレステロール生成のコントロールがうまくいっていないケースが考えられます。