こんにちは。大阪府池田市/阪急宝塚線池田駅の自然療法整体院【関西カイロプラクティック】院長の鹿島 佑介です。
本日は健康に関する本をご紹介します。
『若返りホルモン』
著者:米井 嘉一
出版社:集英社新書
価格:1056円(税込み)
DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)は若返りホルモン!?
この書籍に書かれている「若返りホルモン」の正体は副腎が作るホルモンDHEAです。
DHEAは年齢とともに減って行くホルモンでもあり活力を与えるホルモンでもあるので、「若返りホルモン」や長寿ホルモンとも呼ばれているようです。
DHEAとは?
DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)は、コレステロールから作られる副腎皮質ホルモンです。
ホルモンの母とも言われてる物質で、男性ホルモン(テストステロン)や女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)の前駆体になります。
50種類以上のホルモンにも分化されるので「ホルモンの母」と呼ばれることもあります。
DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)の合成機序
DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)は肝臓が作るコレステロールから作られます。
肝臓が作るコレステロール ⇒ プレグネノロン ⇒ 副腎にてDHEA(デヒドロエピアンドロステロン)とコルチゾールに合成
DHEAは最終的には男性ホルモン(テストステロン)や女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)にも分化します
その他、50種類以上のホルモンにも分化されます。
このあたりの機序はとても難しいので私も理解できていません。すいません。
DHEAの役割
DHEAの役割としては、
- 運動後の疲労回復を速める
- 心臓血管疾患のリスクを減らす
- ヒト成長ホルモンを増やす
- 免疫力を高める
- 気分を高揚させる(セロトニンを増やす)
- 活力を増進する
- 性欲コントロール
- 脂肪燃焼を促す
- 術後の回復を促進する
などがあります。
DHEAが不足すると…
DHEAが不足すると、
- 倦怠感(疲れやすい)
- 抑うつ状態(気力がわかない)
- 情緒不安定
- 聴覚過敏
- 性欲減退(EDなど)
- 皮膚の乾燥
- 抜け毛・脱毛症(AGAなど)
- 高血圧
- 心臓病
- 関節炎
- 骨粗鬆症
- 肥満(メタボリック・シンドローム)
- 糖尿病(インスリン抵抗性)
- 筋肉減少
- 免疫力低下
- 創傷治癒能力の低下
- 胃炎
- むくみ
- 自己免疫疾患
- 月経不順
- 不妊症
- 更年期障害
- 前立腺肥大症
- 発ガン(女性中の男性ホルモンの減少(乳がんなど)、男性中の女性ホルモンの減少(前立腺癌など))
などの問題が起こる可能性があります。
女性中の男性ホルモン、男性中の女性ホルモンといての役割は重要
この本にも書かれていませんし、ネット情報を見てもほとんど書かれていませんが、特に女性中の男性ホルモン、男性中の女性ホルモンといての役割はとても重要です。
あくまで当院でのフィシオエナジェティック検査の臨床での話しです。
⇒ フィシオエナジェティックについて詳しくはこちら
女性にも男性ホルモンがあるということはよく知られていますが、そのほとんどが副腎が作るDHEAから分化すると考えています。
女性の男性ホルモンが減ると、女性ホルモンであるエストロゲンが過剰になってしまう原因になったり、女性の性欲が無くなってしまったり、自己免疫疾患になりやすくなったりする可能性があります。
エストロゲンが過剰になると、更年期障害や乳がんなどの発ガンの原因になるかもしれません。
DHEAは過剰になると悪玉男性ホルモンDHTが増え、前立腺癌や前立腺肥大などの問題が増えるのではないかという説がありますが、当院での臨床で言うとDHEA不足は逆に悪玉男性ホルモンDHTを増やす可能性があると思っています。
DHEAの合成が減る副腎疲労症候群
DHEAの合成が減ることを副腎疲労症候群と呼ぶことがあります。
副腎はDHEAやコルチゾールだけではなく、約50種類ものホルモンを生産します。
有名なものとしては、副腎皮質で作られる糖質コルチコイド(ステロイド)でその代表としてコルチゾールがあります。
コルチゾールはストレスから身を守るホルモンですが、血糖調節、血圧、免疫機能、脳神経の覚醒、骨の代謝の調整、脂肪代謝、抗炎症作用、アレルギー反応のコントロールなどをおこなっています。
副腎皮質ホルモンで次に有名なのが、鉱質コルチコイドのアルドステロンです。
ミネラルの調節をしています。
結果的に尿量を調節したり、体の水分量、血圧にも関わります。
副腎疲労でアルデステロンが減少するとナトリウムが排泄されるため塩分が欲しくなることがあります。
副腎髄質が作るホルモンではアドレナリンは有名ですよね。
血圧をあげたり、血糖値を上げたりするホルモンです。
ノルアドレナリンも副腎髄質で生産されます。
コルチゾールとDHEAのバランス
コルチゾールとDHEAはバランスをとっています。
例えばコルチゾールが筋肉を消耗させるのに対し、DHEAには筋肉増強作用があります。
コルチゾールが増えると免疫力が低下するが、DHEAは免疫力を向上させます。
コルチゾールは体重を増加しやすくなるが、DHEAは脂肪燃焼を促し、体重を減らします。
DHEAはコルチゾールの悪影響を緩和する働きをしているため、この状態はさまざまな問題をひきおこします。
DHEAとコルチゾールを分析して、副腎疲労症候群を判断する方法があります。
コルチゾールもDHEAも、コレステロールから生成されたプログネノロンという物質から作られます。
① まず緊張状態が続くとコルチゾールとDHEAが大量につくられます。
② ストレスがかかる状態が長く続くと大量のコルチゾールが作られますが、DHEAはつくられなくなるのです。
③ さらに、副腎を酷使するとコルチゾールもDHEAも両方作れなくなってきます。こうなると燃え尽き状態ですね。
DHEAを増やす自然療法
DHEAは経口投与が可能ですし、海外では普通にサプリメントとして売られています。
DHEAはヤム芋という芋から作られますが。このヤム芋は、陸上100m走のウサイン・ボルト選手の大好物だそうです。
当院でも、副腎疲労・アレルギー・甲状腺の問題・セロトニン不足(うつ症状)の問題などに、DHEAのサプリメントをおすすめすることもあります
※ 人間の体で作られるものを外から取りすぎるのも問題がある事もありますので、勝手な判断での使用は危険です。
副腎機能低下の原因
副腎機能低下の原因をフィシオエナジェティック検査で調べると、
- 歪みの問題
- 栄養不足(ビタミンC、亜鉛、マグネシウム、ビタミンB5(パントテン酸)、ビタミンB6など)
- アレルギー
- 慢性的な精神的ストレス
- カフェインやアルコールと取りすぎ
- 砂糖や炭水化物の取りすぎ
- 肝臓のホルモン代謝機能低下。コレステロール生産機能の問題により副腎のホルモンが減る場合があります。その場合は肝臓機能回復が必要です。当然コレステロールを減らす薬を飲んでいる人も影響します。
- 内分泌系の上位である視床下部や脳下垂体の問題により副腎の機能が落ちるケースもあります。
等があります。
⇒ フィシオエナジェティックについて詳しくはこちら
当院でよく副腎疲労症候群に対して使用するハーブ
当院でよく副腎疲労症候群に対して使用する栄養素/ハーブをご紹介します。
※下記のハーブはすべての人に役立つわけではありませんし、合わないひともおられます。自己判断で摂取する場合は、体調の変化に注意し、一か月以上の長期摂取は避けてください。
ビタミンC
亜鉛
ビタミンB100 コンプレックス (ビタミンB群)
甘草(カンゾウ)
零芝
ロディオラ・ロゼア
シベリアニンジン(エゴウソギ)
朝鮮人参(高麗人参)
冬虫夏草