こんにちは。大阪府池田市/阪急宝塚線池田駅の自然療法整体院【関西カイロプラクティック】院長の鹿島 佑介です。
自閉症の問題は、もしかしたらメチル化サイクルやメチレーションの問題が関係しているかもしれません。
ところでメチル化、メチル化サイクルって何でしょう?
メチル化って何?~メチル化サイクル~
本日はメチル化サイクル(メチレーション)の問題の入り口部分だけお話しします。
メチル化についてはこの本に詳しく書かれています。
自閉症回復への道しるべ ニュートリジェノミックスによる自閉症回復へのガイド [ エーミー・ヤスコ ]
メチル化サイクル(メチレーション)とは?
メチル化サイクルの役割としてはメチル基を作り供給することです。
物質のメチル基が結合することをメチレーションと言います。
メチル基は酵素を活性化したり、さまざまな機能に関与しています。
メチル基が減少する(メチル化サイクル機能が低下する)と、
- RNAやDNAの修復と構築の問題
- 遺伝子発現に影響(DNAのサイレンジング)
- 免疫性機能に影響(Treg細胞(制御性T細胞)の減少、B細胞の増加)
- ヒスタミンの増加(炎症の増加、アレルギー)
- 神経伝達物質のバランス(セロトニンの減少(うつ病)、メラトニンの減少(不眠症など)、ドーパミンの減少(うつ症状など)、ノルエピネフリンの増加(パニック障害など)、エピネフリンの減少(うつ症状など)、グルタミン酸の増加(双極性障害やてんかん発作、チック・トゥレット障害、パニック発作など)) ⇒ 鬱病、パニック障害、統合失調症などの精神症状
- グルタチオンの減少(抗酸化物質、解毒物質の減少) ⇒ 神経系炎症増加(アルツハイマー病・パーキンソン病・ハンチントン・脳梗塞・多発性硬化症・筋萎縮側索硬化症などの神経系疾患に関与)
- リーキーガット症候群(腸管壁漏症候群)
- 腸管免疫不全
- 金属物質の解毒機能低下
- ホスファチジルコリンの減少(細胞膜 、ミエリン鞘(髄鞘)の材料) ⇒ 統合失調症・自閉症といった精神疾患
- ミトコンドリア機能の低下(クレチニンの減少、カルニチンの減少、CoQ10の減少、エネルギー(ATP)の減少) ⇒ 疲労感、倦怠感など
- 膜の流動性の問題(細胞間のシグナル伝達の問題)
- エストロゲンの過剰(エストロゲンの不活性化) ⇒ 乳がん、更年期障害など
- ホモシステインの増加(動脈硬化、心臓病、老化)
- アンモニアの増加(自閉症、統合失調症、頭痛など)
- 妊娠中の胎児への影響(胎児の神経管損傷など)
- ガン(ガン遺伝子の発現)
メチル化サイクルが最適に機能しない場合、DNA、細胞修復、解毒、精神的な健康状態、集中力および発話語に必要とされる構成要素を産生する代わりに、さまざまな症状を引き起こす物質(ホモシステイン、アンモニアなど)を産生します。
メチル化において重要なSAMe(Sアデノシルーメチオニン)の役割
体内で一番活発なメチル供給体がSAMe(Sアデノシルーメチオニン)という物質です。
SAMeの役割は、
- 睡眠を司るセロトニンをメラトニンに変換
- 体内の解毒に必要なグルタチオンの合成
- 神経が適正に作動するのに重要な神経鞘であるミエリンを含むタンパク質の合成
- 細胞のエネルギー工場であるミトンドリアの働きに欠かせない、クレアチン、カルニチン、CoQ10の生産
- 神経伝達物質のノルエピネフリンをエピネフリン(アドレナリンとして知られています)に変換
- ヒスタミンのメチル化(分解)
などです。
ただし、メチレーションが過剰になっても問題が起こりますので、自己判断でのSAMeのサプリメントの摂取はしないようにしてください。
メチル化サイクルに問題が起こる原因
まずはメチル化サイクル、メチレーションを正常化するためには、その原因に対してアプローチする必要があります。
- 有害な重金属や毒素の問題
- 感染症
- 栄養不足
- ストレス
- 副腎疲労
- 甲状腺機能低下
など。
遺伝子的問題が関与することもあります。
遺伝子的問題があったとしても栄養成分の欠損部分を供給することにより、機能低下を防いでいくことも可能です。